離婚公正証書の作成_Case 3

このブログでは、当事務所がこれまで作成した離婚公正証書の様々なケースをご紹介しています。

先ず、今回ご案内するケースでは、依頼者さまから次のようなご要望がありました。

不動産(土地・建物)を売却して、その売却益を分配することに決めた。
できればその売却益について強制執行できるないようにしたい

どちらかと言えば、妻側からの希望で公正証書を作成することになったようです。
問題点としては、不動産の名義はご主人のみで、まだ不動産の売却が完了していない、それにもかかわらず、「将来の売却益」に対し強制執行したいといったところになります。

Caseポイント:

  • 夫名義の不動産を売却する
    → 妻側がどのように関与するのか
  • 将来の不動産の売却益を分配する
    → 不確定な条件に基づく財産分与への対応
  • もし夫が売却益を支払わないときは強制執行したい
    → 将来の売却益に対しての強制執行


夫名義の不動産を売却する

今回もそうでしたが、婚姻中に購入された不動産の名義がご主人のみというケースは多くあります。そして離婚に際して不動産を売却する(その売却益、売却収入を分配する)ということも多くあります。
その際に重要となるのが、いかに妻側が不動産売却手続きに関与できるかという点です。
例えば、売却までの期限を設ける、期限内に売却が完了しない場合に、妻がどのような形で関与するのか、などを決めておく必要があります。

将来の不動産売却益を財産分与として分配する

まだ売却が完了していない不動産の売却益を財産分与の対象とする場合、最も注意しておかなければならないのは、売却見込みと売却予定額です。
もし売れ残り続ければ住宅ローンの支払いは残りますし、そもそも財産分与として当てにしていた売却益(金銭の取得)が絵に描いた餅になってしまいます。
そのようなリスクを回避する文言の検討も必要となります。

将来の売却益を強制執行したい

強制執行をするためにはいくつか条件があります。単に義務や権利を記載しただけでは強制執行できません。
特に将来の売却益といったように不確定な権利に対しては、特に注意して記載する必要があります。